就活で差がつく「物流施設の見方」― 住宅・オフィス・商業だけでは見えない成長領域 ―

デベの事業は「住宅・オフィス・商業」だけではない。物流施設は今、“倉庫”を超えて、人手不足・脱炭素・災害・地域共生を支えるインフラへ進化中。物流を語れるだけで差がつく。各社の最新事例から“今求められる機能”を一気に整理する。
アラタ 2025.12.18
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1. 物流施設は「倉庫」ではなく“運用され続ける都市機能”である

住宅・オフィス・商業は、空間の価値(住む/働く/買う・遊ぶ)を磨く世界である。 一方、物流施設の価値は「運用」の中にある。

物流施設で問われるのは、例えばこういうことだ。

  • 荷物が詰まらない(車両動線・荷捌き・バース計画)

  • 人が回る(省人化、働きやすさ、休憩環境)

  • エネルギーが回る(太陽光、ZEB、再エネ供給)

  • 街と共存する(渋滞対策、騒音、地域防災、コミュニティ)

  • 災害時にも止まらない(免震、非常用発電、避難機能)

要するに、物流施設は「建てて終わり」ではない。 稼働し続けるための設計・運営まで含めて、初めて価値になる不動産である。

***

2. なぜ物流施設が“未来の柱”なのか:背景は3つある

物流施設の存在感が急に増した理由は、就活向けに言うならこの3点に集約できる。

① EC需要が増え続け、物流量が構造的に増えた

日本国内のEC市場規模は令和5年に約24.8兆円と前年比9.23%増と成長を続けており、消費行動がオンラインに寄るほど、都市の裏側で「運ぶ量」は増える。オフィスや商業が景気の波を受けやすい一方、物流は生活インフラに近づいている。

② 2024年問題・人手不足で、「運べない」が現実になりつつある

トラックドライバーの時間外労働時間規制強化による「2024年問題」や倉庫内作業員の人手不足は、物流のボトルネックを一気に可視化した。 国土交通省の試算では、約34%~35%の貨物が運べなくなるともいわれている。「需要はあるのに捌けない」状況が起きると、価値が上がるのは“運べる仕組み”そのものだ。

③ 物流施設は、GX・DX・防災を載せやすい「伸びしろ不動産」である

環境配慮、すなわちGX(グリーントランスフォーメーション)屋根が広いから再エネに向く。 人手不足だから自動化の余地が大きい。 都市機能だから防災拠点にもなれる。 結果、デベにとっては「収益源」であると同時に、社会課題への解法を実装できる舞台になる。

この3点が重なって、物流は「地味な裏方」から「次の中核事業」へ押し上げられた。

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3. 最近の物流に求められていること:キーワードは5つ

ここからが本題である。 物流施設は今、単に保管効率を上げるだけでは評価されない。求められるのは次の5領域だ。各社の具体例を挙げながら解説する。

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続きは、2715文字あります。
  • 4. 物流施設は“地域と摩擦が起きやすい不動産”だからこそ、価値が出る
  • 5. まとめ:物流施設は“倉庫”ではなく、社会課題を解く「インフラ不動産」である
  • 6.就活で使うなら:物流を語れるようになろう。

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